演奏して楽しむ日本の文化

多くのプロ、アマチュアを問わず世界中のオーケストラが活動停止になっています。

ドイツ文化相は

「アーティストは必要不可欠であるだけでなく、生命維持に必要なのだ。特に今は」と述べ、芸術活動に対し支援を約束していました。残念ながら日本では芸術文化を守ると発言を聞くことができません。

昔に比べると、芸術に興味を持ちクラシック音楽を楽しむ日本人が増えているとは思いますが、大臣の発言からも分かるようにヨーロッパと日本では『芸術』に対する解釈がまだまだ違うようです。

日本にはヨーロッパにないクラシック音楽の楽しみ方があります。

ヨーロッパではアマチュアによるオーケストラの演奏会を日本ほど見かけません。日本人は演奏をして楽しみます。聞くだけではなく、舞台に立ち、音を出し、クラシックの名曲に挑戦する『体験型』。

『聞く』と『演奏する』とは大違いです。舞台に立つことで、アマチュアでもプロの演奏家と同じ体験ができます。世界の超一流演奏家も同じ楽譜を演奏するのですから、体験することにより彼らの凄さや素晴らしさを実感し、感動することができます。

今回の演奏会自粛を体験し、この日本独特の「体験型クラシック音楽の楽しみ方」に誇りを持ち、大切に守っていきたいと強く思うようになりました。

研究会代表 小林正樹